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金属製品の樹脂化設計

軽量化・コスト低減・形状設計の柔軟性・断熱性など、金属材料に比べ樹脂材料が有する利点を活かし、金属製品を樹脂化する設計技術提案を進めています。

金属製品の樹脂化設計のイメージ1

特徴

樹脂材料は金属材料に比べて軽量、高断熱性といったメリットがありますが、耐熱性や強度といった面で劣る傾向にあるため、CAEなどを用いて必要となる強度を満足させる最適な構造設計を行います。当社では配管部材を中心に金属製品の樹脂化を提案しています。

事例

①金属弁体(減圧弁)の樹脂化
金属弁体を樹脂化するにあたり、CAEで補強すべき箇所を特定し、材料面・構造面・樹脂成形面から検証し、設計しています。

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CAEでの補強箇所の特定

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3Dプリンタでの樹脂部品の強度比較検証

②金属継手の樹脂化による断熱性能向上
金属に比べて高い断熱性能のある樹脂の特性を利用し、金属継手を樹脂化することでホースへの熱負荷低減効果を得ることが可能となります。
次の図は同形状の金属継手と樹脂継手に95℃の流体(温水)を流した時の10分後の温度分布とタケノコ継手表面の温度上昇グラフです。

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樹脂継手ではタケノコ部の表面温度を抑制していることがわかります。これを実際にホースに接続して95℃の温水を流した時のホース表面温度をサーモグラフィーで確認しました。

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樹脂継手ではホース表面温度の上昇を65℃前後に抑制していることがわかります。ホースと継手をバンド締め、ソケット加締する場合、このように樹脂ホースなどの温度依存性の高い材料への熱負荷を抑制でき、耐圧性能の向上などの効果を得ることができます。

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