研究開発
ゴムの伸縮性でロープ・構造物の寿命を延ばす緩衝ゴム
金型成形は用途に合わせて様々な形状にゴムを成形できます。 ここでは海洋産業などで活躍している緩衝ゴムについてご紹介いたします。
特徴
水上養殖用生け簀や水上太陽光パネルなどの水上浮体物は通常、樹脂ロープやワイヤーロープで締結、係留されております。しかし、素材が伸縮しない材質であるため、波や潮位変化による張力を吸収できず、強風などでロープの破断や浮体物の破損が発生します。また、繰り返しの引張荷重にも弱いため、定期的に交換する必要があります。
緩衝ゴムはこれらの課題を解決するために生まれました。ゴムは引張荷重が掛かると伸長し、荷重を緩衝する効果があります。緩衝ゴムは樹脂ロープに組付けすることで、樹脂ロープが引張荷重をゴムに逃がし、樹脂ロープの寿命を延ばす効果を狙いとしております。
さらにゴムは耐候性の良い高弾性材料を採用することで、屋外使用においても高い引張強度を確保しています。
用途事例
●海上養殖生け簀固定ロープ
四角形型生け簀は通常、複数の生け簀を連絡して海上に係留されており、生け簀と生け簀の間は樹脂ロープで締結していることが一般的です。そのため、風、波の力により生け簀同士に斥力が働き樹脂ロープが切断する事象が発生しております。
当社の緩衝ゴムを樹脂ロープに組み付けると、樹脂ロープに掛かる荷重を緩衝出来るので、構造物への負荷が抑制され、構造物の破損やロープ切れを防ぐことが可能になります。