ゴム製品の基礎編上式ホースの耐圧補強

編上式ホースの補強構造が、どのように機能して耐圧性を発揮するのかを、半透明材質でホース内部が透けて見える当社製品の「シリコーンブレードホースS」を例にご説明します。

一般に編上式ホースのうち、ブレードホースといわれるホースの補強構造は、写真のような構造になっています。
通常、ホースに圧力がかかった状態でも補強層を含めたホースの外観が変化することはありませんが、ホースに圧力がかかった時に、ホースにどのような力が働いているかを模式的に表現すると

この角度を「静止角(54°44’)」と言います。
補強層が静止角で編組されていないと、圧力が加えられた時に編組角度が変わってしまい、耐圧性低下、長さが伸びる・縮む、ねじれるなどの問題が発生してしまいます。
また、静止角で補強層を編組する以外にも、補強材(補強糸やワイヤー)に適度なテンションを与えて補強層を編組するなど、見えないところでも色々な工夫が施されています。

◆ホースの耐圧性を上げる時には、補強層を増やすか、補強材質を変えることになります。
補強層が何層もある時は、補強層ごとに編組角度を補正しており、ホース全体で最適な耐圧性が得られるよう設計されています。

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