代表的なホースの構造と特徴の概略についてご紹介します。
外観が同じようなゴムホースやチューブでも、性能がまったく違う場合があります。
| 構 造 | 特 徴 | 製品例など |
|---|---|---|
| 補強なし（チューブ） | 単純な構造で耐圧性がないので、無圧～低圧で使用。 材質と構造によるが、柔軟性があるものが多い。 単純なゴムチューブやガス用ゴム管のように中空で成形する製品と、真空用ゴム管や曲り管のように中芯やマンドレルを使って成形する製品の両方がある。 | ゴムチューブ 曲り管 ガス用ゴム管 真空用ゴム管 など |
| 布巻ホース | バイアスカットした綿布、帆布、厚織布などで補強層を構成している。 柔軟性がある。 基本的に低圧用途向け。 圧力がかかるとホースが伸縮する場合があり、固定配管としての使用には、あまり適さない。 マンドレルを使って成形する。 | 布巻エアーホース 布巻ウォーターホース 布巻スチームホース など 補強層の表示 “P”＝プライ |
| コード式布巻ホース | スダレ状の特殊織布などで補強層を構成している。 布巻ホースより柔軟性がやや劣る。 汎用品は低中圧、特殊品は高圧用途に使用される。 圧力がかかってもホースが伸縮し難い構造なので、固定配管として使用されることもある。 マンドレルを使って成形する。 | コード式布巻スチームホース デリバリー・サクションホース など 補強層の表示 “CP”＝コードプライ |
| 編上式ホース（ブレード） | 補強糸やワイヤーを編み込んでいる。 一般用途向け。 補強層の材質によって低圧～高圧用途まで幅広く対応できる。 柔軟性がある。 圧力がかかってもホースが伸縮し難い構造なので、固定配管としての使用にも十分に適する。 中空で成形する製品とマンドレルを使って成形する製品の両方がある。 | 編上式エアーホース シリコーンブレードホースＳ 温水ホース（編上式） 燃料用ホース（編上式） 油圧配管用ホースＦタイプ，Ｋタイプなど 補強層の表示 “B”、“YB”＝ヤーンブレード “W”、“WB”＝ワイヤーブレード |
| 編上式ホース（スパイラル） | 補強糸やワイヤーをスパイラル（らせん）状に巻くように編み込んでいる。 特殊用途や高圧用途向け。 ブレードホースより柔軟性がやや劣る。 圧力がかかってもホースが伸縮し難い構造なので、固定配管としての使用にも十分に適する。 中空で成形する製品とマンドレルを使って成形する製品の両方がある。 | 温水ホース（スパイラル式） 燃料用ホース（スパイラル式） 油圧配管用ホースＺタイプ など 補強層の表示 “Ｓ”、“YＳ”＝ヤーンスパイラル “WＳ”＝ワイヤースパイラル |