ゴム材料の種類シリコーンゴム(Q)

けい素と酸素からなる、シロキサン結合(Si-O)という独特の基本骨格を有する有機化合物をシリコーンといいます。
シリコーンにはシリコーンゴムとワニスとオイルがあります。シリコーンゴムは比較的分子量の大きい化合物で、置換基の種類によって、メチルシリコーンゴム(MQ)、ビニル-メチルシリコーンゴム(VMQ)、フェニルシリコーンゴム(FVMQ)があります。
現在最も多く使用されているシリコーンゴムはVMQでその分子構造は図1の通りです。

シリコーンゴムの性質

  • 耐熱性に優れ、150℃でもほとんど特性に変化が出ない。
  • 耐寒性に優れ、-40℃程度の環境でも使用が可能。
  • 耐候性、耐オゾン性に極めて優れている。
  • 電気絶縁性に優れている。(1014~1016Ω・㎝)
  • 透明性・着色性に優れ、色鮮やかな製品ができる。
  • 衛生性に優れ、食品用途にも使用できる。

シリコーンゴムを使ったゴム製品

シリコーンゴムは、第2次世界大戦中に開発された純無機ポリマーで、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐薬品性などに優れているので、工業部品、自動車、食品、医療、電子機器など広い範囲で使用されています。特に食品用途などでは過酸化物架橋タイプのシリコーンゴムでは反応後の分解残渣が異味、異臭の原因となることがまれにあるため、白金化合物を使用し分解生成物がほとんど残らない付加架橋タイプを使用される場合が多いです。

シリコーンゴムには当社ではゴムホース、ゴムチューブ、ゴムシートなどの他液状硬化型やパテ状、ワニス状など色々なタイプがあります。こうしたものではシーリング剤や歯科医療などの型取り、美容整形手術の充填剤などにも用いられています。

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